いつもジャンプを乗せて寝てる銀ちゃん。
 私もいつもはスルーするんだけど、今日は立ち止まる。
 ・・・いいこと思いついた!!





新しい玩具





「・・・銀ちゃんって天然パーマだもんねぇ」
 自分の髪を触ってみる。
 う〜ん・・・私はストレートだからサラサラだから逆に羨ましいんだけど、本人は嫌がってる。

「・・・とりあえず洗濯しよー」
 今出来ることをやる。
 楽しみはそれからよ。(ニヤリ)

 私はとりあえず洗濯を終わらせることにした。
 といっても、洗濯物を入れてスイッチを押すだけだけどね。

「よしっ!」
 次に向かったのは和室にある私の書斎デスク。
 そこの一番したの引き出しを開け、色々なモノを取り出した。
「フフフ・・・」
 めちゃくちゃ面白いこと考えるじゃん、私!
 すぐさま、グーグー寝てる銀ちゃんの元へ!!

「失礼しまーす・・・」
 そっと触れてみると・・・うわ、猫ッ毛だからフワフワ・・・。
「気持ちいい〜♪」
 しばらくフワフワしてたけど・・・
ハッ、ダメダメ!
「よ〜し!」
 私は少量のストレートワックスを取り、それを銀ちゃんの髪の毛になじませてみた。
 だけど・・・あれ??
 真っ直ぐになってくれない・・・
「もっとつけなきゃ!」
 いっぱいつけると・・・あ〜もう半分になっちゃったじゃん。
 明日新しいの買わなきゃ、私が困っちゃう。
 いっぱいつけても、銀ちゃんの強情な天然パーマは真っ直ぐなってくれない。


「ムムゥ・・・最後の手段!」
 これは私の寝癖が激しいときにしか使わないんだけど、今が使い時のようね!!
 近くのコンセントに指し、暖めておいたヘアーアイロンに銀ちゃんの髪を少量挟んだ。
 そして、気付かれないようにスッと下ろす。
 ストレート用のアイロンだから、さすがの銀ちゃんの髪も真っ直ぐなってくれた!!
「よ〜し・・・」

 銀ちゃんは気付いてもないのか、グーグー寝息まで立てて寝ている。
 この調子で私は銀ちゃんの髪を真っ直ぐさせていった。





「・・・うっ」
 あ、あまりにも
だから、呻き声が出た・・・・・・

 ストレートの銀ちゃんって、めちゃくちゃ
ぶっさいく!!!!
「ごっ、ごめんなさい銀ちゃん・・・」
 どうしよう・・・ワックスまでつけたんだし、お風呂に入らない限りすぐには取れない。
「・・あ。そーだ!」

 アイロンとか証拠品を残さないように持って行って、次に持ってきたのはカツラ
 
 アフロ型のカツラ・・・あはは、神楽ちゃんに貰ったんだよね。

「これを被せて、と」
 そーっとサラサラヘアーの上に乗せようとしたそのとき。





チャンさー、何やってんの?」
 その手首をガシッと掴んで、やっと銀ちゃん・・・のサラサラヘアーは起き上がった。
ぅあっ!・・・えと・・・あの、ね・・・」
「んー??なんか頭が変なよーな・・・」
 すかさず私は首を思いっきり振る。
「そっ、そんなことないない!!!!」
「・・・じゃあなんでお前そんなモン持ってたんだ?」
「へっ!?」

 自分の手を見ると、あの
カツラが。
「えっ、えーっと・・・」
 とにかく誤魔化せ!!!絶対銀ちゃんの頭を
見られちゃいけない!!
「わっ、私に被せて銀ちゃんをびっくりさせよーかなって!!!」
「なんだそりゃ!大体カツラって
ヅラを思い出すだろ!?」
「・・・あぁ、桂さんね」
 そりゃどーも失礼しました・・・
って、ちがーう!!!!!


 そのとき、ガチャッと音がした。
 私たちは・・・玄関で凝視してる神楽ちゃんを見た。

「え・・・・・・銀ちゃん・・・何かの冗談?
「は??お前何見てんだ?銀さんはいつも通りお茶目な銀さんだろー」

「・・・・・・ブッアハハハハハハッッッッ!!!!!!!」


 あーあ・


 案の定銀ちゃんのストレート姿を見た神楽ちゃんは、笑い転げてしまった。


「なんだよ!?・・・・・・ん??

 たまたま和室への襖が開いてて、そこに丁度私の全身鏡が見えた。



な・・・・・・なんじゃこりゃあァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 銀ちゃんの声が・・・悲痛な叫び声が木霊した。


 ・・・本当にごめんなさい。

 今回は私のせいでした。