オイコラ下着ドロォッ!!(なぜか知らんが)天誅じゃあァァァッッ!!





「・・・うそぉ・・・」
 の呟く声は、家の中の誰にも聞こえなかった。


 珍しく静かな万事屋銀ちゃん。
 しかし、絶対その静寂は保たれなかった。


「起きな皆の集ッッ!!!!」
 冷たい風が吹く・・・いや、吹き付ける。

「「さむッッッ!!!!!!」」
 吹雪のような風の強さに、ジャンプを顔の上に乗せていた銀時は飛び起きた。
 そして押入れの神楽は襖をぶち開けた。
(大きな音を立てて襖は壊れる・・・)


 二人の目の中に、風で髪の毛が揺れているを入れた。
 ・・・揺れて、
更に殺気が強くなってるような気がする。


「・・・んだァ?」
「なにヨ・・・」
 二人ともまだ目が覚めていないようだ。


「・・・・5秒以内に覚醒。さもなくばカマイタチ5分vv
 瞬間的に二人の目が見開いただろう。



「下着ドロだァ!?」
 ソファではが悔しそうに頷いた。
「私のの下着に何するアル!!!絶対捕まえてやる・・・」
、安心しな。命に代えても捕まえてやる!!」
「是非そうしてください」
「ヒドッ!!!」

「こちとらテメェのクソみてーな人生どうでもいいんだよ。それよりブラのほうが大事」
「「なんつーか、キャラ変わりすぎ・・・」」

 のため、自分のため
 銀時と神楽は絶対捕まえることに決めた。





「・・・で、何でウチに来るんですか?」
 新八は呆れてものが言えない状態だった。

 此処は志村家。
 結構大きな家で、前には新八と姉のお妙がいた。

ちゃん、なんだか今日は
キャラ違うわね」
 微笑んでお妙は言う。
 も微笑み返し、一言。
「そりゃ、下着ドロに対する怒りが抑えきれないみたいなんで」
「・・・ちゃんもね?実は私も最近ブラの数が合わないのよ」
「ホントですか!!!じゃあやっぱり・・・」
「えぇ・・・一緒に捕まえましょ!!」
「はいっ!!!」


 強力なタッグに
プラスが付く。

「姉御!私も加勢するアル!!可愛いの下着を盗むとは、なんと言う奴!!」
「神楽ちゃん!!有難う〜〜〜!!!」
「よし、女の戦いが始まるわよ」
「「お〜〜〜!!!!」」


「・・・銀さん、勝手に物事が進んでますよ」
「なんつーか、俺はこの展開の速さが気になる」
「それは文章力がない所為・・・って、
なんの話じゃァァァ!!!


 兎に角、女を中心とする
『ブラドロやっつけ隊』は結成された。
 今日はみんな志村家に泊まり、これ見よがしにブラを下げる・・・なんとも、あのパンツ事件のブラ版だ。


 夜12時・・・
 外でいくら待ってもきやしない。
 いい加減もうとうとして来だし、銀時の肩にもたれてこっくりこっくりしている。
「おぉ、眠いのか?」
「ぅ゛〜・・・」
「銀ちゃん、に手ェ出したら・・・
火吹くネ
「わーってるって」
 そういいつつも、銀時の目線はを見ている。

 無理もない。
 こんなネタ前にもあって、飽き飽きしているだろう・・・女以外。


「姉上・・・もう来ないんじゃないんですか?」
「いいえ、来るわ新ちゃん。
眠いなら寝てなさい
「そんなつもりはないんですけど・・・この時間が惜しいです」
「・・・なんですって?女は
時には悪魔にならなきゃだめな時があるのよ。それを支えられない男なんて、男の風上にも置けないわ」
「そんなに熱弁されても・・・」
「いや、そうだぞ新八。こんなときこそジッと耐えるのが・・・
男というもの・・・だ・・・グー
「寝てんじゃねぇよそこォォォ!!!!!」
「うるせぇヨメガネ!!!」
「テメェこそさっきそこで寝てるの知ってんだぞォォォ!!!!」
「おめぇが一番うるせェよ」
ゴンッ!!

 新八は姉によって動きを止めた。


「ったく・・・」
 再び銀時は眠りにつこうとしたのだが、それは叶うことがなかった。



「っ下着ドロめェェェ!!!天誅〜〜〜!!!!!」
 突如が叫び、バッと扇子を広げた

「「なっっっ!!!!!!」」
 お得意の
カマイタチが炸裂し、そこにいた二人は悲鳴を上げて・・・やがて倒れ果てた

「う〜ん・・・天誅ぅ・・・
ムニャムニャ・・・
 寝言、らしくは再び眠りに付く。



「この子達・・・
一体何がしたいの??

 一人逃れることに成功したお妙だけは倒れている4人を見て呆れてしまった。




 翌日、お妙の情報によれば犯人はなんとも間抜けなものだった。




〜、今回はカラスに取られてねぇか〜?」
 それ以来、銀時からこの言葉が毎日出される。

 犯人は、カラスだった。
 そのブラは戻らないのだが、カラスは喪失感をくれた。

「も〜煩いっ!!!」
 は言い返し、再び空を見る。



「・・・・神様のバカッ!!!」




 何処かで犯人はブラをどうにかしているのだろう・・・





 考えたくもないことだった。




 もう終われや・・・・。