情報屋をしてる私は、いろんな情報を得るためにいろんな人と会う。
 だから勘違いしないで。
 私が好きなのは香ちゃんだけやねん!!






フラインテンデレ






〜〜〜〜〜いい情報ゲット!!!」
「ぅわぁっ!!なによ!?」
 の家に入ってすぐ抱きついてやった。
 案の定吃驚したは少し後ろによろめいたけど。

「いい情報??」
「そうよ!恋焦がれてる少女必見の穴場があるんだって!!」
“恋焦がれてる”が効いたのか、の顔が赤くなる。
「・・・いい」
「えぇっ!?なんで!?」
が行けば?香ちゃんと。それとも、もしかして行く気満々?」

 ・・・う゛。
 するどいなぁ

「なによ〜情報屋である私の情報いらないの??」
だもん。信用なりません」
「ひどっ!!」
 私は“天空問屋(スカイブローカー)”という仕事をしている。
 それは、表向きは情報屋なんだけど裏の顔があって、何でも屋の手助けをする助っ人屋。
 結構老舗で信用なるのに、永倉屋は信用してくれないし。

「志摩くんに言ってみたら?」
「志摩さんはアカンよ。鈍感極まりないし」
 確かに・・・と頷く
 あんた、自分の好きな人な癖に卑下していいの?・・・まぁ言わへんけど。
「ところで今何時?」
「今?」
 は携帯を見て、「3時半」って言った。
 ・・・3時半!?嘘ッ!?
「マジ!?ヤバイ!!」
「へ?」
「じゃーねっ!!!」
「あっ、ちょっ、!?」
 の声も聞かないで私は永倉邸を飛び出して行った。

 3時半からお客さんと会うんだって!!
 そこで依頼されてた情報をあげるわけなんだけど・・・遅刻だ!!



 情報屋はね、依頼された情報を集めて、料金と交換するってもんよ。
 結構個人的なものが多かった・・・そう、3時半からのお客さんもね。
 時計台前に居た男の人を見つける。
 あの人だ!!私は速度を上げた。(にローラーブレードを借りていけばよかった・・・)

「こんにちわ、木村翔汰さんですね」
 男の人が顔を上げる。
 あ、私ぜぇぜぇ言ってるけど気にせんで・・・って、まぁ言わなくても大丈夫か。
「スカイブローカーさんですか?」
「始めまして、天空問屋です」
 さて、情報屋として仕事をしましょうか。
 因みにこのお客さんは、彼女の過去付き合った男の人の情報を求めてたんだよね。
 勿論、調べましたよ。
「はい、これがリストです」
 それにしても、調べてどうするんだか・・・痛い人だなぁなんて思ってたんだけど、
「あぁ有難う。じゃあこれ報酬ね」
「まいど〜!」
 報酬のために、私はグッと言うのを堪えた。
 満足げに資料を見てたし、私もこの後の家に戻ろかなぁなんて思ってたとき。

「あれ??」
 ふと通りかかって、疑問符をつけながら私の名前を呼ぶ声がする。
 その方をみた私は瞬時に硬直した。

「・・・香ちゃん!!!!」
 疑問そうに見てたのは、私が好きな人やった。

 すぐさま木村さんから離れ、香ちゃんの元に。
「なっ、なんで此処にいるの!?」
「実はさっきまで撮影があったんだ、この近くでね」
 そう言った香ちゃんは木村さんのほうを見る。
「・・・・・・、彼氏いたの?」

 あぁ、一番嫌な予感が当たってしまった。

「違うってば!!」
 香ちゃんはさっき見たから、交渉のところは見てないみたい。
 それが余計私を焦らせる。

「あの人はお客さん!ほら、私仕事してるでしょ!?」
 すると香ちゃんは「ん?あぁ、志摩さんやと一緒だった?」なんて言った。
「違うよ」
「でも仕事だろ?」
 う〜ん・・・香ちゃん、私の仕事理解できてへんようねぇ。

「違う方」
「え??天空問屋じゃないの?」
 覚えててくれたんだ!それだけでも嬉しい・・・でも、もっと知ってもらっとかなきゃ。
「天空問屋の仕事は二つあるんだよ」
「そうなんだ?」
 吃驚してる。
 ホントに知らなかったんやね。

「一つはや志摩さんをサポートする“助っ人屋”。で、もう一つは情報を集める“情報屋”。
 今回の依頼は情報屋のほうなの」
 香ちゃんは理解してくれたのか、頷いて
も忙しそうだなー」って労わってくれた。
 いちいち反応するのもなんだけど、嬉しかったんは私だけの秘密ね。


「香ちゃんもう仕事ないの?」
「あぁ、今日はもうないよ。」
「じゃあの家に行こうよ!!私もこれから行くんだ!」
 本当はもっと一緒に居たかったから誘ったんだけど、香ちゃんは微笑んで、
「じゃあ俺も行こうかな」って言ってくれた。

 ごめん、
 勝手に約束しちゃった・・・きっと、志摩さんも呼ぶことになるんだろうなぁ。

 でも、いーや!香ちゃんと一緒に居られるだけでえぇねん!!




「でも、香ちゃんは私と依頼人が恋人に見えたん?」
 些細な疑問を言ってみた。
「いや、見えなかったよ」
 香ちゃんは笑いながら言ってたけど、私は安堵の表情。
「でも実はの彼氏だったら失礼だからね」
 優しいなぁ〜香ちゃん。私って恋愛バカやねんなぁ?



 たまには少しの誤解もいいかも?
 だけど彼氏は当分出来ないよ、香ちゃんさぁ。

 だって私は香ちゃんが好きやねんもん!