私には、一つの悩みがある。
 それが・・・コンプレックス。
 なのに、なのに!!!
 ラビっていつもからかうんだから!!





Fondness -溺愛-






 ほら、今日も言いやがった。
って小さいよなー」
 私の部屋・・・なのに、いつの間にかラビは中にいる。
 別に慣れたから良いんだけど・・・何か言ってから入ってくれないと怖い!


「・・・確かに小さいけどさぁ・・・」
 リナリーちゃんよりも小さいよ、確かに!!
 だけど神田やラビがいつもからかう!!



 子供をあやす様に私の頭を撫で、言う。



「まだまだガキだなー、は」

「・・・なんですって!?」

 ガキだって!?
 小さいって言われるのも嫌いだけど、ガキ呼ばわりが一番嫌い!!

「ガキじゃないもん!!!」
「ほらガキだー」
「ラビ!!!」

 大声で怒鳴っても、ラビは笑ってるだけ。
 ポンポンっとからかうように頭を軽く叩きやがる!!!

 くるっとラビに背中を向けて座った。
 


?」
「意地悪とは口をきかない」
「あちゃあ〜、怒んなって」
「ラビなんて嫌い」
「んなっ!」


 ・・・今の反応、なんだったんだろう。
 いつもとは違う反応に、思わず私は振り返ってしまった。

 ラビは口を大きく開けたまま、放心状態。

 “嫌い”って言っただけなのに、そこまでショックを受けることはないんじゃない・・・?



「・・・ラビ?」
 反応がない。
 そーっと近くによって見ても、ラビはショックなのか動かない。

「ご、ごめん・・・嫌いなんて嘘よ?」
「知ってるさー!!」
「ぅわっ!!」

 途端にガバッと抱きついてきた。
 ちょっ、何!?今の演技だったわけ!?
 
「ラビ!何で抱きついてくんの!?」
のサイズは抱き心地がいいもん♪」
「カワイコぶるなぁ!!!」

 やっぱラビ嫌い!!って言ったけど、
「オレには本当に嫌いなように見えないんだけどぉー?」って笑われる。



って可愛いなー♪」
「はぁっ!?」
 ちょっ、離れてって!!
 グイッと押してやると、少しだけ離れてくれた。


「今まで散々からかったくせに・・・」
「何言ってんの?」

 きょとんとしたラビは、にっこり微笑む。



「オレは小さいが好きなんさ!!」
「・・・は?」
「このサイズが丁度良いんだって♪」
「ちょっ!」

 ラビは再び抱きつく。
 かわそうとしたけど、かわせなかった・・・


「な〜に赤くなっちゃってんの?」
「・・・うるさいっ!」

 からかわれたんだってわかってる。
 でも、ちょっと嬉しかった・・・っていうか、照れてしまった。


「やっぱガキだなーは♪」
「・・・・・・は?(怒)」

 ラビってどんなときも私の地雷を踏んで歩く。

 故意に踏んでるようにしか思えない。・・・やっぱムカつく!!!


「ラビなんか大っ嫌いだぁっ!!!」
「ハイハイそーですか」
「ムカつく!!!」


 喜んだ私がバカだった!!

 抱きついてたラビに向かって鎌を振り下ろしてやったのは、言うまでもない。