「ラービーラビラビラビ〜〜!!!」
「・・・、連呼しないでくんない?」
「ねぇどっか遊びに行こうよ〜!!!」
「任務があるの忘れてねェ?」

 辺鄙な街だけど、面白いパレードがあるんだって。
 そこに行きたいけど・・・任務めぇ――っ!!





Date -デート-






「あ゛〜〜〜〜疲れたっ!!!!!」
 夜、今日はこの街に泊まることになった。
 私の部屋には隣の部屋に泊まるはずのラビが一緒に居た。
、なにはしゃいでるんさ?」
「・・・え?」
 はしゃいでるって、誰が!?


「だってさ、全部のアクマを倒したっしょ?」
「・・・・・・・・・・・・」



 ラビ、あんたわかってなかったわけ?

 私が任務を早く終わらせたかったのは、パレードを見たかったからなんだけど・・・?


 だけど、“竜頭蛇尾”とはこういうことかもしれない。
 ばてちゃって、ベッドの上に倒れてるわけ。
 ・・・動けない。
 パレードにも行けない!!!



「ラビ〜・・・パレード見たかったぁ・・・」
「ん?」
 ベッドで仰向けになる私の傍にラビは寄ってくれた。

「じゃーさ、
 目、閉じてって言われ、私は素直に従う。
「イメージしてみろよ、パレードを」
「ん゛〜〜〜・・・?」

 パレードって言えば、どんなことを浮かべるだろう?

「ほら、何が浮かんだ?」
「・・・大勢で路地を音楽にあわせて歩いてる・・・」

 で、私はラビとそれを見てる。

は参加してんの?」
「私は・・・見てる、ラビと・・・」

 最初は浮かんでたけど、徐々に意識がなくなってきた。

「オレはとデート出来て嬉しいさぁ!」
「・・・ん・・・」


 無意識に、ラビとのデート中。
 眠くなってきたのか、いつの間にか眠り込んでしまった。


「・・・?寝た?」

 すぅすぅ、と静かな寝息を立て始めた私の髪を撫で、優しい表情をしてた。

「パレードの観覧、ねェ?」

 アクマ退治の際に張り切ってたのも、その後のパレードをゆっくり見たかったから。
 ラビは気付いたのかな。
 私は寝入っていたから知らなかったんだけどさ。


 開いてた窓から、少しずつ大音量が近づいてくる。
「・・・パレード?」
 ラビはそっと窓に向かう。

 大掛かりなパレードが騒音に乗って道を歩いていた。
 

が起きっだろー?」
 無邪気にそう言って、ラビは窓を閉めた。


 私の寝息だけが微かに聞こえるなか、ラビはニコ、と微笑んで呟いた。


「明日、が起きたら街を散策してみるかな」