アレンが言うに、このペンタクルは呪いなんだって。
 ・・・でも。
 オシャレだと思うのは、私だけ??





Curse






 ジーッと見てたのに気付いたのか、アレンがふと首をかしげた。

?どうしました?」
「・・・あ、ううん。なんでもない」
 そう?って行って、再び手の中の本に集中する・・・けど、

 数分後、再びアレンが首を傾げる。

?どうしたんです?」
「・・・え、なんで?」
「さっきから僕を直視してるじゃないですか」

 うっ・・・気付いたのね。
 それほど見ていたことになるんだけど、このときの私は気付いてなかった。
 
「・・・そのペンタクルさぁ」
「え?」
 本を閉じて私の方を見た。


「オシャレよね」
「・・・は?」
「あれ!?私だけ!?そう思ったの!!」


 だって、ペンタクルとはいえ額に星が刻まれてるんだよ?
 結構オシャレだと思う・・・うん。

「そう・・・ですか?」
 頑張って上を見てる。
 アレンはそっとペンタクルを触った。
 
 いいな〜私も触ってみたい。

 あ、アレン。
 少し憂いを含んだ表情をした。

「これは・・・呪いです」
「うん」
「僕は嫌いです」



 確かに本人にとったら辛いのかもしれない。
 だけど、こう思うのはアレンに悪いかなぁ?

「私は、好きだけどなぁ。アレンのそのペンタクル」
「・・・え?」
「第一さ、呪いなんて生きてない限り受けられないんだから」

 生きてる証拠だと思ったら、ダメかなぁ?

 そういうと、アレンは吃驚した表情を少し長くしてたけど、やがて笑顔に戻った。



「・・・らしいですね」
「そぉ?」

 私らしいかぁ。そうなのかな?
 よくわかんない。


「ちょっと軽くなったや。有難うございます」
「え?」

 別にお礼を言われることなんていってないんだけど?

 だけど、それは言わなかった。



 だって、アレンが今一番の笑顔をしてるんだもん。



「・・・・・よかったね」


 私も思わず笑顔になった。


 ほのぼのとした、今日一日。